こんにちは。としきです。
この悩みにお答えします。
今回は実際に小学校の先生として3年勤務されたripopoさんにお話を伺います!
生徒一人一人のいい所を伸ばしたいと思い小学校の先生へ
元小学校教師、現在フリーのWebライターをしている25歳女です。
小学校教師として3年間働きましたが、HSPであり気にしすぎる私の性格のせいか体調を崩し、今はWebライターとして経験を積んでいる段階です。
小学校5年生の時に出会った先生が、一人一人を大事にしてくれ、普段目立たなかった私のいい所にも目をつけてくれました。
また、毎日私たちと楽しく接している姿を見て、私も毎日子どもたちと楽しく過ごしながら、一人一人のいい所を伸ばしたいと思い目指し始めました。
私は中途半端で飽き性な性格でした。
特に特技もなかったのですが、唯一小学校教師という夢だけはぶれずにもっていました。
長年の夢をかなえ、ようやく念願の小学校教師になれました。
子どもと毎日親身になって向き合い、小さな成長を感じられる素晴らしい仕事でした。
しかし、小学校教師という仕事は、「子どもが好き」だけではやっていけない、厳しい世界でもありました。
HSPに小学校の先生って向いてるの?
HSPに小学校の先生が向いている点
- 細かい変化に気づける
- 深く共感できる
- 人の役に立てた喜びを感じられる
まずこれらを紹介しますね。
1.細かい変化に気づける
HSPの人は、季節の変化や、お店にある小物のちょっとした変化など、細かい変化にも気づく傾向にあります。
その特徴が、教師ではいかせます。
子どもの顔色がいつもよりよくないな、元気がないなというように子どもの様子の変化に気づけたり、子どもだけでなく学校の校庭に綺麗な花が咲いていたらじーんといい気持ちになったり。
細かい変化に直感で気づくことができます。
2.深く共感できる
子どもの気持ちに寄り添うのは、教師の大事な仕事。
と報告がくれば、自分事のように嬉しくなります。
また、上手くいかなくて落ち込んでいる子どもの話を聞き、一緒に悲しい気持ちを共有して、手立てを考えたりすることもできます。
これは、HSPの共感能力が発揮できるところです。
3.人の役に立てた喜びを感じられる
HSPは深く丁寧に子どもや保護者と向き合います。
そういったときに、子どもの成長が見られたり、保護者の方からお礼を言われたりすると、人の役に立てた喜びをとても感じられます。
HSPにとって、自分の為だけでなく、それが回りまわって誰かの為になったとき、誰かの役に立てたと実感できたとき、大きな喜びです。
教師という仕事は、人との関わりで成り立っている仕事なので、人の役に立てた喜びは感じやすいです。
HSPに小学校の先生が向いていない点
向いていない点は次の3点です。
- 一息する間もなく時間が過ぎることがストレスになる
- 人に常に見られている感じがする
- 心配事、悩みがつきない
次はこちらを紹介しますね。
1.一息する間もなく時間が過ぎることがストレスになる
学校は朝早くから始まります。
8時半から出社でいいはずですが、8時には学校に子どもたちが来るので、それまでには到着し、教室を整え、子どもたちを待ち構えます。
子どもがくると、休み時間はありません。
休み時間は、基本的に宿題の丸つけや次の授業の準備、子どものトラブル対応等で過ぎていきます。
やっと給食の時間と思っても、もちろん子どもの給食が優先です。
みんなが食べられる状態にしてから自分のお昼ご飯ですが、食器を返す時間は決まっているので、自分がお昼を食べる時間は10~15分程度。
できるだけ早く食べて、おかわりにくる子どもたちに対応します。
そんなこんなで、時間はあっという間に過ぎていき、子どもたちが帰った後は会議や行事の準備で追われます。
学校を出るまでゆったりする時間もありません。
学校にいる間は自分の時間はほとんどなく、休憩する、ぼーっとするなどはできません。
HSPの人にとって大事なゆったりした時間はなく日々時間に追われているので、なかなか大変です。
2.人に常に見られている感じがする
子どもたちの前では常に先生として見られています。
子どもを通して、保護者にも見られています。
何をするにも、その行動は「先生としてふさわしいか」が問われているのです。
何かあれば、担任の先生の責任です。
だから、日々その責任を背負いながら、教師としてふさわしくあろうと奮闘します。
また、常に周りの先生が何をしているかも確認しなければなりません。
他の先生たちが学校全体のことで動いていれば、自分の仕事はそっちのけでとにかく手伝いにいきます。
でないと、あの先生何もしないな、と思われることもあるのです。
自分も周りに気を配りますが、周りからも常に見られているというプレッシャーがのしかかります。
3.心配事、悩みがつきない
教師は日々失敗の連続です。
精神が安定する日はありません。
なぜなら、子どもの様子や学級の様子は日々変化するからです。
学級が上手くいき、子どもも落ち着いてきたと思えば、慌ただしい行事がやってきて、また子どもが落ち着かなくなる。
授業では話し方、テンポ、質問や問いかけの内容などで他の先生に指摘される。
保護者に理不尽に怒られる。
このように悩みは尽きません。
HSPの人は何気ない一言でも、後々まで引きずることがありますよね。
教師をしていると常に心配事や悩みごとがあるので、不安な気持ちでいることが多いです。
楽しいことよりも、日々やってくる変化に対する心配や悩みごとが多いので、この点はHSPに向いていないと思います。
HSPが先生として働く時に気をつけるべきこと
気をつけるべきこと
- 早めに帰ってプライベートを確保。仕事は持ち帰らない
- 仕事場にお気に入りのもの、時間を増やす
- 嫌なこと、人はできるだけ距離を置く
1.早めに帰ってプライベートを確保。仕事は持ち帰らない
これはかなり大事です。
教師は学校で残って仕事をしようと思えば、いくらでもあります。
また、持ち帰って授業準備もできます。
私は、初任のときはぎりぎりまで学校で仕事をし、また帰ってからも授業準備。
公私の境目はありませんでした。
そういう日々が募ると、楽しさは全くなくなり、寝不足になり、子どもたちとも笑顔で過ごせなくなります。
なので、これだけは言わせ下さい。
授業準備はばっちりだけど、体調が悪くしんどそうな顔をしている先生よりも、授業の準備はあまりできていないけど、たくさん寝て元気で笑顔の先生の方が子どもたちにとって幸せです。
どの仕事もそうかもしれないですが、自分の休む時間は大事にして体調を整えましょう。
休みは休むためにあるのですから。
2.仕事場にお気に入りのもの、時間を増やす
これは効果が大きいです。
例えば、
- 普段使うボールペンを見た目も好きで書き心地のいいものにする
- 美味しいお菓子を持って行って、子どもたちが帰ったあとに少しだけ食べる
これくらいの少しの工夫が忙しい中でも、ほっとさせてくれます。
職員室や教室にお気に入りのものを増やしてみましょう。
嫌なこと、人はできるだけ距離を置く
苦手だなと思うことはできる限り断る、距離を置いて関わらないなど対策を取りましょう。
職場には一人や二人、どうしても苦手な人がいませんか?私はそうでした。
同じ学年の先生にどうしても苦手な先生がいて、その人に合わせなきゃと思えば思うほど、自分に負荷がかかりました。
人間なので、どうしても合う・合わないはあります。
無視はよくありませんが関わるのを必要最低限にすることで、自分の気持ちも楽になります。
小学校の先生の年収
Teach For JAPANの調査によると、小学校教員の平均年収は578万円前後です。
ただ、小学校の先生の平均勤続年数が18年なのを考えると、この給料をもらっているのは40歳前後の方になりますね。
長く働き続ければ安定して給料が上がるとも言えます。
小学校の先生になる方法
小学校の先生になる手順
- 小学校教諭の免許を取得する(教育大学や免許が取れる学校へ通うと、卒業と同時に取得できます)
- 自分の受けたい自治体で採用試験を受ける
- 合格後、配属が決まり、晴れて教師に
まとめ
正直HSPだと、小学校教師はストレスに感じてしまうことが多いです。
その点では、なかなか教師を続けるのは難しいと言えます。
ですが、一概に小学校教師が向いていないとも言い切れません。
HSPの繊細で優しいという特徴は、一人一人の子どもに寄り添い、共感し、励まし、支えになることもできるのです。
自分が元気で笑顔で働きやすいように、工夫してみるのが一番いいかもしれないですね。
小学校の先生の仕事はHSPにはストレスになりやすい
とはいえ、向いている点もあるのでしっかり対策すればOK
向いている点
- 細かい変化に気づける
- 深く共感できる
- 人の役に立てた喜びを感じられる
向いていない点
- 一息する間もなく時間が過ぎることがストレスになる
- 人に常に見られている感じがする
- 心配事、悩みがつきない
対策
- 早めに帰ってプライベートを確保。仕事は持ち帰らない
- 仕事場にお気に入りのもの、時間を増やす
- 嫌なこと、人はできるだけ距離を置く