こんにちは。としきです。
以下が経歴です。
- Yahoo! JAPANで8年勤務
- 職種はWebマーケティングで管理職
- いまは独立して個人で生活
- HSP
今回は「HSCの特徴や辛さ、どんな対策があるのか」というお話をします。
この記事のまとめ
- HSC(Highly Sensitive Child)とは敏感で感受性豊かな子供のこと
- HSP同様の辛さだけでなく、HSC特有の辛さもある
・周囲と同じでなければならない辛さ
・周囲に理解されない辛さ
- 対策は理解すること、休憩すること、得意なことや好きなことに没頭すること
HSCの特徴やHSPとの関係
HSCは「Highly Sensitive Child」の略称で、生まれつき感覚が敏感で、感受性が豊かな子供のことを指します。
近年、徐々に認知度が上がってきているHSP(Highly Sensitive Person)の特質を持った子供のことです。
人類の20%にあたる5人に1人がHSPもしくはHSCだといいます。
HSCやHSPには「DOES」と呼ばれる4つの大きな特徴があります。
- D(Depth of processing):情報処理能力が高い
- O(Overstimulated:過剰に刺激を受ける
- E(Emotional intensity):感性豊かで共感性が高い
- S(Sensory sensitivity):感覚が鋭い
これら4つの特徴に当てはまればHSCもしくはHSPである可能性があります。
一方で、当てはまらないものが1つでもある場合はHSC、HSPではないと言われています。
では、4つの特徴をそれぞれ見ていきましょう。
D(Depth of processing):情報処理能力が高い
さまざまな情報を処理し、深く考察できます。
例えば1を聞いただけで話の全容が予想できたり、興味を持ったものをひたすら突き詰めたりします。
また、いろいろ考えてから行動するため他人からは内気、消極的と思われてしまう傾向にあります。
O(Overstimulated:過剰に刺激を受ける
他人より刺激に敏感です。
例えば、人に言われたことは些細なことであっても何日も考え込みます。
「D(Depth of processing):情報処理能力が高い」の性質と相まって、言われたことに対していろいろ考えてしまい、他人より大きく落ち込むことがあります。
E(Emotional intensity):感性豊かで共感性が高い
共感力が強く、相手の気持ちを読むことに長けています。
他人が怒られていると自分も怒られているように感じたり、芸術や映画、本などに深く感動したりします。
また、声色や足音、目線など些細な変化だけで相手が何を考えているかわかる人が多いのも特徴です。
S(Sensory sensitivity)感覚が鋭い
小さな音、微かな匂い、あるいは光などに敏感です。
他人が気にしないような刺激が大きな苦痛になることもあります。
自分がHSCやHSPだと自覚をしていないと、自らを神経質すぎると感じてしまい、自分を責めてしまうことさえあります。
また、日常生活でもいたるところに苦痛になりえる刺激があるので、親や先生など周囲の理解が必要です。
HSC特有の辛さや悩み
では、HSCならではの悩みはどんなものがあるのでしょうか?
普段の生活でよく直面する悩みは基本的にはHSPと同様このようなものがあります。
- 人の顔色が気になってしまう
- 人に言われたこと引きずってしまう
- 些細な音、匂い、光などが我慢できない
しかし、HSCならではの大変さもあります。
今回は大きな2点を紹介します。
- まわりと同じでなければならない辛さ
- まわりにわかってもらえない辛さ
1:まわりと同じでなければならない辛さ
未成年は「周囲と同じであること」が重要です。
学生生活においてはほぼ義務であると言ってもいいくらいです。
- 周囲と同じようものを好きでなければいけない
- 周囲と同じことで盛り上がれなければいけない
- 周囲と同じ感情を共有しないといけない
これができないと同じコミュニティに入れないこともあります。
周囲と違うものはおかしいものとされ、攻撃されたり疎まれたりし、ときにはコミュニティから排除されます。
そもそも少数派であるHSCは多数派の非HSCから攻撃の対象にされやすいです。
そして、
- 周囲から攻撃されやすい
- 周囲と違う自分を自ら責めてしまう
- 共感力が高く相手が考えていることがわかってしまう
- 表面的に盛り上がることに価値を感じない
このようなHSCの特徴から、自然と「一人でいる方が楽」となります。
その結果、内気、内向的、根暗、協調性がないなどと思われやすいのです。
2:まわりにわかってもらえない辛さ
HSCは少数派なため周囲の理解を得ることができないケースが多いです。
同級生だけでなく多数派の非HSPである先生や親にも理解されないことさえあります。
日本ではまだHSCやHSPという言葉が世間に浸透していないため、HSCである生徒や子供は
繊細、内気、内向的、神経質、消極的、非協力的
などと表面的に評価されてしまいます。
元気なことがよしとされる傾向にある子供時代にはマイナスに捉えられがちです。
しかし、HSC自身はこの悩みが表面的に片づけられないことを知っているため、この評価に苦痛や違和感を覚えることがあります。
いじめや不登校に発展する可能性も
他人と違うことや周囲の理解不足によっていじめや不登校に発展するケースもあります。
少数派のHSCが攻撃されやすいことは先に述べましたが、これがエスカレートするといじめに発展します。
そして、HSCは周囲に心配をかけまいとする意識が強いので、いじめられている事実を周囲に伝えない場合も多いです。
また、
- 周囲と違う
- 周囲にわかってもらえない
- 1人でいたい
こういった気持ちから不登校に発展することもあります。
HSCの特徴への4つの対策
ではこういった悩みへの対策にはどんなものがあるのでしょうか。
今回は4つの対策を紹介します。
1.HSCの特徴を理解する
まず最初にやっておきたいことです。
これまで悩んでいたことに原因があったとわかるだけで楽になります。
また、HSCと一口に言ってもその特徴の強弱は人ぞれぞれなので自分に合った対策を考えるためにも自分の特徴を理解しておくことは重要です。
近年になってやっとHSPやHSCに関する書籍も出版されるようになりました。
2.ダウンタイムをとる
こまめにダウンタイム(休憩)をとりましょう。
HSCは人が感じない些細な刺激を受け、一つの事柄からより深く考える傾向にあります。
そのため精神的にも疲労が蓄積されやすいです。
5分でもいいので1人の時間を設けてみましょう。
このとき、なるべく自分が心地よい環境で休むようにしてください。
例えば、特に音に敏感はHSCであれば静かな環境を選ぶ、匂いに敏感なら好きな匂いに囲まれて過ごす、などです。
また、一般的に人間の睡眠時間は7〜8時間ほど必要と言われていますが、刺激を受けやすいHSCやHSPは9時間ほど睡眠時間を取ることを心がけましょう。
3.得意なもの没頭する
他人と違ったとしても、自分は自分、人は人と思えれば問題ありません。
ただ、自分に自信がないと「自分は自分」と思えません。
難しいことですが、自己肯定感をあげることはやはり重要です。
もし得意なものがあるならそれに没頭しましょう。
どんなに小さいことでもいいです。
人よりできるものがある、知っていることがあると自己肯定感を上げることにつながります。
HSCはもともと没頭すればとことん突き詰めることができます。
もし人より少しでも得意なものがあるのであればそれを突き詰めてみるのも一つの手です。
その物事に30分しか集中できない人と、1時間でも2時間でも集中して続けることができる人がいた場合、どちらが最終的に高い成果を上げることができるかは明らかです。
4.好きなもののコミュニティに属する
もし得意なことが見つからない場合は、好きなものは何かを考えてみましょう。
好きなことにのめり込むことでも「人より知っている」状態を作ることができます。
そして、できればその好きなことのコミュニティに所属したり、同じ興味を持った人と交流できたりするとさらによいです。
- リアルな世界のつながり
- インターネット上のコミュニティ
- SNSのハッシュタグ
上記に限らず手段はなんでもよいですが、同じ興味を持ってる人たちと交流することは大きく3つのメリットがあります。
- 仲間意識を持てる
- 興味が同じなので似ている人が集まりやすい
- 興味が同じなのであなたを認めてくれる
いずれも孤立感を減少させ、自己肯定感を向上させることに有効です。
まとめ
今回はHSCとは何か、特徴や悩み、対策について紹介しました。
HSCやHSPはまだ十分認知されているとは言えず、疲れや辛さを理解されないことも多いです。
まずはHSCとHSPについての理解を深め、今回紹介した対策に挑戦してみてください。
私自身も昔はHSCで、当然ながらいまもHSPとして生きています。
今回の対策はすべて私が意識的に実践しているものです。
よければ試してみてください。