仕事術

HSPは仕事が遅い?5つの理由と簡単にできる対策を紹介

HSPは仕事が遅い?

こんにちは。としきです。

以下が経歴です。

  • Yahoo! JAPANで8年勤務
  • 職種はWebマーケティングで管理職
  • いまは独立して個人で生活
  • HSP

今回は「HSPは仕事が遅いのか、その対策はないのか」という話をします。

  • いろいろ考えすぎてしまって仕事が遅い
  • どんどん仕事がたまっていく
  • どうしてこんなに遅いのだろうか

そんなふうに悩んでいませんか?

HSPは仕事を丁寧にこなそうとしたりマルチタスクが苦手だったりと、仕事が遅くなりがち。

でも、しっかり対処すれば周りの人以上に早く・質の高い仕事をこなせるようになります。

今回はYahoo! JAPANで管理職だった私の経験を踏まえて、HSPが仕事が遅くなりがちな理由と対策をお話します。

この記事のサマリー

  • HSPでも対策すれば早い仕事ができる
  • 仕事は100点じゃなくてOK。時間が来たら60点でも終了
  • 仕事に着手する順番、優先度をルール化
  • メールは簡潔に。書けば書くほど不安になる
  • 連絡はこまめに

HSPが仕事が遅くなりがちな主な理由

HSPが仕事が遅い理由

HSPが仕事が遅くなりがちな理由はどのようなものがあるのでしょうか。

代表的な5点を紹介します。

  • 完璧主義すぎる
  • メールなどの文章を書き換えまくってしまう
  • 着手が遅くなりがり
  • マルチタスクが苦手
  • 報連相が苦手

では一つ一つ見ていきましょう。

HSPとは?特徴や対策、病気との関係や診断など疲れやすい、生きにくいと感じたことはないでしょうか。 世の中には一定の割合でこのように感じる方がいます。 例えばこういった悩...

完璧主義すぎる

完璧主義

HSPは細かい点に目が行きがちで、完璧主義な方が多いです。

そして細かい点が気になり出してしまうと、それをどうしても解消したくなってしまいとことん考えてしまいます

そのため、なかなか仕事が完了せずに仕事が遅いとみなされてしまいます

完璧主義故に100点を求め、たとえ99点の出来栄えだったとしても足りなかった1点を悔やむこともしばしば。

完璧主義への対策

生まれ持った気質なので、いきなり完璧主義をやめることはできません

そういうときはタスクごとに制限時間を作りましょう

満足できなくても時間がきたら必ず終わりにしてください。

対策

  • タスクごとに制限時間を決める
  • 100点にならなかったとしても時間が来たらそこで終わり
  • 100点にならなくても時間のせい

このように、時間がきたら80点だろうと60点だろうと、いったんそこで終了にしてください。

そもそも、HSPは自己評価が低くなりがちです。

自分では80点だと思っても、他の人から見れば90点や100点の場合もあります

ここでは時間内になるべく高い点数を出すということだけに集中しましょう。

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メールなどの文章を書き換えまくってしまう

文章を書き換える

HSPはメールやSNSなどの文章を書くのに時間をかけがちです。

人によっては1日に数十通やりとりするメール。

これに逐一時間をかけてしまうとメールの返事が遅いというだけでなく、他の仕事に割く時間が足りなくなり、他の仕事も遅くなってしまいます。

相手に正しく伝わるように必要以上に気を遣うためです。

言葉や文章から裏の意図を読み取ることに長けているため、自分が送る文章に対してもいろいろ気にしすぎてしまいます。

  • 変な意味に捉えられないか
  • 嫌味に感じられないか
  • 勘違いされないか

このように考え何度も書き換えてしまい長文になりがちです。

逆にもっと簡潔にした方がいいのでは?と思って全部消したり、時間をかけて考えたメールも結局送らないなんてことさえありえます。

メールや文章の対策

まず、

メールや文章は書けば書くほど裏の意味が出てしまう

ということを理解しましょう。

簡潔に事実だけ記載するのが一番です。

例えば、ある仕事を頼まれていたとして、期日を伸ばしてほしいメールを送るとしましょう。

この場合の良い例はこのような感じです。

別件対応して完成していないため、期日を2日延ばしていただけないでしょうか。

一方、悪い例はこうです。

3日前まで順調でしたが、一昨日Aさんからの急ぎの依頼があり、そちらを処理していたため完成しておりません。3日で60%ほどできているので、残りはあと2日あれば完成できる想定です。期日を2日延ばしていただけないでしょうか。

一見丁寧なようですが、このように書くことによってHSPは心配ごとが増えてしまいます

  • 「こっちも急ぎなんだけど」って思われない?
  • 「Aさんの仕事より大事じゃないってこと?」と思われない?
  • 「3日で60%って遅い」って思われない?
  • 「そもそも着手したのが3日前は遅い」って思われない?

つまり書けば書くほど、情報が増えれば増えるほど、細かい点が目に付くHSPには気になることが出てくるのです。

ならいっそ簡潔にして、相手の想像に任せるくらいの遊びを残しましょう

実際相手はそんなに気にしていないものです。

着手が遅くなりがち

着手が遅い

いろいろ考えてしまい、そもそも作業に着手できないこともあります

  • 作業する順番はどうするか
  • 優先度はどれが高いか
  • 効率よくできる方法はないか

など、早く終わらせるように考えはするのですが、考えれば考えるほど着手が遅くなる悪循環です。

着手が遅くならないようにする対策

着手前にあれこれ考えなくて済むようにタスクに着手するルールを決めましょう

優先度決めやルール設定などは基本ですが、忙しくなったり自分の許容量を超えた仕事が降ってきたときなどにできなくなってしまう人は意外と多いです。

私が実践していたルールはこれらです。

1.あらかじめ予定に組み込む

あらかじめ決まっているタスクがある場合は30分でも1時間でもスケジュールに登録して、その時間をロックしてしまいましょう

ロックした時間は、緊急のものを除き他の作業は基本はやりません

また、時間帯などで作業をルーティンにすると考える必要なく作業に取り掛かれます。

例えば

  • 朝の1時間と退勤前の30分はメール確認だけする時間
  • 午前中は1時間必ず数値集計
  • お昼休みの後は1時間資料作成

このように、何をするか決まっていない時間をなくすと考える余地が減るので自然と早く着手できるようになります。

2.タスクのタイプで決める

もうひとつはタスクをタイプ分けして優先度を決める方法です。

このときいくつか軸を決めると考えやすいです

例えば

  • お客様相手の業務 or 社内業務か
  • 依頼された業務 or 自分でやりたい業務

この軸を組み合わせると以下のような優先度を作ることができます

  1. お客様相手の業務 & お客様から依頼された業務(改善要望など)
  2. お客様相手の業務 & 依頼されたわけではない業務(提案資料作成など)
  3. 社内業務 & 上司から指示された業務(報告書提出など)
  4. 社内業務 & 指示ではなく自分でやりたい業務(案件整理など)

このように、タスクごとに優先度に照らし合わせることができれば着手まで時間をかけずにすみます

3.期日と作業時間はしっかり想定する

基本ですが最も重要なことです。

その作業の期日をしっかり把握し、その作業にどれくらい時間がかかるかを必ず想定しましょう。

例えば

  • 納期:5日後
  • 想定作業時間:3日
  • 作業開始:2日後までに開始必須(5日 – 3日 = 2日)

基本のこの計算がすぐにできるようにしましょう。

想定作業時間は経験がないうちはブレるものです。

最初はなるべく余裕を持った日数を設定し、経験を積んだら正確な日数を想定できるようにしましょう。

期日は設定されていなかった場合は聞く、もしくは自分で設定するようにしましょう。

期日がないからといってそのままにしてすると、いつまで経っても着手できません

マルチタスク・横槍が苦手

横槍

普通に生活するだけでも処理する情報量が多いHSPは、マルチタスクになると自分の情報の許容量を超えてしまい混乱しがちです。

そのためなかなか仕事が整理できず、仕事の速度が遅くなってしまいます。

そんな時は上記で説明したような優先度付けを行いましょう。

しかし、それでも回避できないのは横槍です。

優先度をつけて作業していても、作業中に新たな仕事を依頼されるとまた考えてしまいますよね

横槍への対策

もし作業中に新たな仕事を依頼されたら以下のように処理しましょう。

  1. 期日を確認する(いますぐ?いつまで?)
  2. いますぐの場合はいまやっている作業よりも優先して取り掛かる
  3. いますぐじゃない場合、期日だけメモしていったん後回しにする
  4. いまやっている作業が落ち着いたときにこの作業の優先度を考える

これでOKです。

細かく考えてしまうと何も終わらないです。

少なくともこれを徹底していれば私は困ったことはなかったです。

報連相が苦手

報告連絡相談

HSPは完璧になってから報告しようとするため、未完成な状態での経過報告や相談をしない傾向にあります

そのため、仕事を依頼した相手にとっては「いつまで経っても途中経過すら連絡が来ない」という状況になり、仕事が遅いという印象を与えてしまいます。

頼ることは「相手に負担をかけることで悪いこと」と思っていることが報連相をしづらい理由のひとつです。

相手のためを思っての行動ですね。

しかし、ビジネスでは細かい報告をする方がむしろ相手のためになります

報連相の対策

繰り返しですがこまめに連絡しましょう。

こまめに報連相するメリットは

  • 報告された側も「進んでるんだな」と安心する
  • 相手の脳味噌も使える
  • 責任を分散できる

です。

「進んでるんだな」と安心する

早い遅いより、進んでいるか進んでいないかが重要です。

連絡することにより、とにかく進んでいることがわかるだけで報告される側や上司は安心します

上司の脳味噌も使える

相談することによって上司からアドバイスがもらえますよね。

自分ひとりで行き詰まってしまっても上司の意見で急に好転することがよくあります。

責任を分散できる

これも大きなメリットです。

完成するまで報告をしなかった場合それは100%あなたの仕事になります。

もし失敗したら100%あなたの責任です。

しかし途中で上司に報告をしていれば上司と責任を分散できます

なぜなら上司も一度見ていて、それに対してOKを出したからです。

まとめ

今回はHSPが仕事を進める上で、なぜ仕事が遅くなりがちなのか、その対策は何があるのかを紹介しました。

もともとHSPは仕事が丁寧です。

その反動として仕事が遅くなるわけですが、ここに書いた対策を実践することによって丁寧だけど早い仕事を実現できます

HSPの長所を生かしつつ、仕事の速度も上げていきましょう。

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